HEARTS OF IRON II DOOMSDAY 。

 [ 前のエントリ ] で、「 これに関しては後日。 」 などと書いた、これ。

 この [ HEARTS OF IRON II DOOMSDAY ] は、第 2 次世界大戦を中心とした激動期を、'36 年から '53 年まで世界規模でシミュレートしていくというもの。

 ただ、軍隊を駒として動かせば良いのではなく、工業力と労働力、政治形態から技術の開発まで、さまざまな要素が入り組んでいて、近代史好きにはたまらないゲームなのは間違いないのですが、多くの要素に比例して、そのルールも複雑。いきなりすべてを理解する事は難しそうなので、まずは一番簡単そうな超大国・アメリカで遊びながら、ゲームのシステムを覚える事にしました。そんな訳で、現在は強大な国力に物を言わせ、世界の警察官として新しい秩序を建設中。

 これは '45 年の 6 月の勢力図。ドイツ、イタリア、日本という枢軸国との戦争に勝利し、現在、ソビエト連邦との冷戦突入寸前です。青色が我がアメリカ合衆国の版図ですね。

 日本は中国国民党を倒し、満州国と並ぶ形で中国大陸に傀儡政権を樹立。広大な国土を手に入れたまでは良かったのですが、陸軍に傾倒し過ぎたのか、帝国海軍が太平洋で我が合衆国海軍に破れ、本国と朝鮮半島、そして台湾を失ってしまいました。現在は、ソビエト連邦からも宣戦布告を受け、北からの圧力に、その運命や風前の灯。せめて本国は、我が合衆国が民主主義と自由経済の旗の下、経済大国として繁栄させてあげましょう。

 これはヨーロッパの勢力図。西ヨーロッパ各国は我が手で解放し、未だに降伏していないイタリア本土と、ドイツとポーランドの 1 部、リビア、チュニジアといった北アフリカを占領しています。核戦争となりそうな東西陣営の衝突は、当事者として何としても避けたいところ……。

 最後に '36 年時の日本政府の面々と技術開発陣。

 このように、すべて実在の人物。多くの良作歴史ゲームを世に出すスウェーデンのメーカー・ [ Paradox Entertainment ] の作品らしい、こだわり具合ですね。高校の日本史の授業ですら、岡田啓介内閣の存在など、教えていないかもしれません。軍部によるクーデター・2/26 事件が起きた時の内閣ですね。2/26 事件では、この時、何度目かの蔵相をしていた元総理大臣・高橋是清 ( 金融恐慌時、銀行の窓口に、どおおおんと札束を置いて、騒ぎを収めた事で有名な人。 ) が暗殺。岡田啓介は幸運にも難を逃れ、この時の経験で生き延びる事の大切さを再認識、これが後に終戦への尽力に繋がったと言われています。

 これが [ Paradox Entertainment ] による当時の日本の技術力の評価。ゲーム内の最高スキル値が 9 ですので、山本五十六や川崎重工への高評価は絶大なものです。ただ、高い技術力で高性能な軍艦や飛行機を作っても、それを動かす石油がないのも史実通りで……。