先日、ウチの奥さんが、どういう風の吹き回しか将棋に興味を持ち、任天堂の安い将棋盤と駒を買ってきました。将棋盤に向かうのは、奨励会に憧れて千駄ヶ谷の将棋会館に通っていた小学生の頃以来。毎夜、奥さん相手にペチペチと下手な将棋を指しています。
我が家の桂馬は、相変わらず。ハトの羽根を見つける度に、あっちこっちに突進していきます。おそらくこのまま一生、ハトへの情熱を燃やし続けるのでしょうね。それはそれで立派。
午後、陽だまりの中では、すぐに眠くなり……、
すぐに夢の中へ。大嫌いなカメラを近付けても、目覚める事はありません。
将棋会館の一般の人が対局できるサロンのような所で、もじゃもじゃ頭の中学生に 1 度も勝てなかった事は、子供時代の良い思い出です。彼とは、数歳の年の差だけでは説明がつかないほど、盤上の視野の広さがまるで違っていて、その実力差は歴然としていました。小学生の子供でもわかるほど、頭の出来が違っていたのです。
それからしばらくして将棋への興味を失ってしまったのですが、彼に勝てなかった事で自分の才能のなさを痛感したのか、他に興味が移ったのか、その理由すら思い出せません。結局、気まぐれ程度の情熱しか持ち合わせていなかったのでしょう。あの時の中学生は、その後も将棋への情熱を持ち続け、奨励会に入れたのでしょうか。この分だと、我が家の桂馬も、数年後、瞬時にハトの羽根を見つけ出す名探偵になっているかもしれませんね。