ご無沙汰しております。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
前回の更新が春先、花梨が亡くなった直後ですので、およそ 9 カ月もの間が空いてしまいましたね。ご心配をおかけして申し訳ありません。
花梨を亡くし、案の定というか、なるべくしてというか、ペットロスになりました。
以前からペットロスという言葉に違和感があったのです。家族同然の愛犬をペットという言葉で一括りにされてしまう事が、どうしても受け入れ難くて......。花梨を亡くした喪失感や悲しみに加え、ペットロスという言葉へのもやもやを抱えながら、ローソンのミミガーにゴマ油を垂らして赤霧島で胃をアルコール洗浄する日々を過ごしていました。
そんな赤霧島とミミガーとのお付き合いが二カ月続いたある日の事、ネットで保護犬のバナー広告を目にしたのです。ちょっと見てみようかなと検索してみると、たくさんの保護犬情報が表示されました。コロナ下で気軽にペットを飼い始め、手放す人が多い上、6 歳以上の犬の繁殖行為を禁じる法律ができた影響で、保護犬が爆発的に増えているようです。
行きついたのがペットの里親募集情報を集めたポータルサイト [ ペットのおうち ] でした。保護を必要としているペットが急増している中、ボランティアの皮を被った悪質な保護犬ビジネスも多いのですが、こちらの [ ペットのおうち ] で紹介されている情報は、良心的な保護犬活動をしているボランティア団体や個人の方がほとんどのように思います。
たくさんの保護犬の写真を見ているうちに、花梨という美しいキャバリアと出会い、充実した 14 年半という幸せな年月を過ごせたのですから、保護を必要としている犬を引き取る事で、少しでも恩返し出来ればという思いが芽生えてきました。
......と書くと、格好良いですよねえ。しかしながら、これは綺麗事でした。保護犬情報を見れば見るほど、先述した保護犬が増えた現状や、そこで儲けようとする輩といった人間の醜さよりも、一番見たくなかった人間のエゴを目にする事になったのです。
それは、綺麗事を並べて保護犬を引き取ろうと情報を見ながらも、掲載されている写真や健康状態で選り好みしてしまう自分自身のエゴです。もうねえ、嫌になりましたよ。エゴエゴアザラク。
そんなエゴエゴな目に飛び込んできたのが、岩手県の保護犬ボランティア団体の [ わんにゃんらいふ。 ] さんの、てでぃくんの画像でした。

5 歳のキャバリア、ブラタンの男の子。ブリーダーでお父さん業務をこなした後、[ わんにゃんらいふ。 ] さんで保護されたようです。目と心臓に疾患があるものの、とても人懐っこい性格との事。
一目惚れに近い感覚でした。が、[ わんにゃんらいふ。 ] さんの方針として、譲渡トライアルには自宅訪問必須で、コロナ禍ゆえ岩手近郊の住居に限るとの事。東京在住では条件から外れています。それでも諦めきれず、駄目で元々、「 東京在住ですが......。 」 とメールを送ってみました。
するとすると、[ わんにゃんらいふ。 ] さんの代表さんの実家が東京で、里帰りついでに我が家への搬送も可能とのメールが! 「 これは何かの縁かもしれない! この仔が安心して暮らせる環境を作ってあげたい! 」という強い思いが芽生え、てでぃくんを引き取る前提でお見合い兼トライアルをお願いする事にしたのです。

05/22、岩手から遥々やってきた、てでぃくん。引き取るにあたって、名前は光としました。本当は花梨に続いて果物の名前にしようと思ったのですが、奥さんがネットの無料姓名判断をした結果、果物関連はどれも凶。試しに飼い主の名前の一字を当てはめてみると、家族運を筆頭に色々な運が吉並びで、こういうのを見てしまうと、それ以外に考えられず、光くんとする事に。「 両親も産まれる前は大事に思ってくれていたのねえ。 」 と、妙に感心した瞬間でした。

我が家に来た初日の画像です。不思議な事に花梨のベッドで自然に落ち着き、ねんぐう。

長距離輸送がこたえたのか、お疲れ気味な表情ですね。
実はこの直後、膵臓の疾患が見つかり、食欲旺盛ながら消化できない状態だったようで、激しい抜け毛が続いて、お尻とお腹のすべての毛が抜け落ちてしまいます。

花梨が歩いた隅田川テラスをテクテク歩きます。 お散歩は幾分不慣れですが、人間もわんこも大好きで、尻尾を振り振り寄っていきます。この明るいフレンドリーな気性は、光の宝物ですね。
上の画像でお尻からチョロっと伸びているのが、毛が抜け落ちてしまった尻尾です。画像ではわかりませんが、お尻周辺の毛もほとんどなく、地肌が見えていました。

人を見かけると走り寄ってしまうので、危なくて未だに歩道は歩けません。動物病院にはカートに乗ってお出掛けです。カートに箱乗りするのは、花梨と一緒ですね。

ただ、誰かさんと違い、無駄に吠えたりしないので、そこは本当に助かります。

さすがハーレムでお父さんをしていただけあって、見栄えが良いです。可愛い光王子。

光の特技は、甘えん坊。飼い主にゴロンと体重をかけながら寄り掛かり、上手に甘えてきます。こうなると、しばらく腕を抜けません。

これは 7 月の画像。お鼻の周りの毛も抜けてしまいました。

下顎の毛も寂しいです。

なかなかに凛々しい表情ですが、まだ抜け毛中。

毛は抜けつつありますが、環境にも慣れ、甘えん坊や悪戯もチラホラ。悪戯は安心と健康の証拠なので、嬉しかったりもします。

これは 8 月、通院時の画像。冷感タオルや保冷剤を付けられて 「 はあはあ......。 」しながらも。なぜか箱乗りです。まだ、お耳が短いですね。

これは 9 月の通院時。この頃から少しずつ毛が生え始め、お耳も長くなってきます。この風に靡く毛! さすが元ハーレムのお父さんですねえ。

10 月、お家でのんびり光く王子。お口周りの毛も生え揃ってきました。

散々花梨が噛み倒したドギーちゃんの縫いぐるみをパクリ。それにしても黒い毛のわんこは、なかなかピントが合いませんねえ。これは思ってもみませんでした。

だんだんともじゃもじゃ度合いが増してきます。

11 月になると、さらに毛が生えてそろって、ゴージャスな感じになってきました。我が家にきた直後の貧毛時代を思うと、夢のようなもじゃもじゃ状態です。

お耳の毛もここまで伸びました。素敵!

ボケボケですが、これが 12 月現在の光の最新画像です。
来年は、この仔にとって、良い一年になりますように。そう願って止みません。
光を迎えて思うのは、先述したペットロスという言葉への違和感が間違いだったという事。
もし、ペットロスに苦しんでいる方がいらしたら、一日も早く新しい伴侶としてペットを迎える事をお勧めします。ペットを迎え、忙しい日々が訪れれば、苦しみが薄れるはず。ペットはいつでも迎えられますが、家族はすぐに迎えられません。正直、今でも認めたくはない気持ちはありますが、どれだけ大切なペットでも、人間とは違う存在です。旅立ったわんこやにゃんこも、悲しむパパやママより、笑顔を見たいはずですよ。

画像は荼毘にふす前に残した耳の毛です。ベッドに置いて撮影したのですが、亡くなった時の報告エントリには、辛くてどうしても掲載できませんでした。
最後になりますが、光とのご縁をくださった保護犬保護猫のポータルサイト [ ペットのおうち ]、光を保護して我が家に引き合わせてくださった岩手県のボランティア団体 [ わんにゃんらいふ。 ] さん、本当にありがとうございました。改めてお礼を言わせてください。
喪中なので、これを翌年の挨拶に代えさせていただきます。来年は小まめに更新していければ......と、これはいつもの空手形。それなりに頑張ります。おしまい。